AI選書機能で読解力育成、SAPIX小学部が教育プラットフォーム導入

AI選書機能で読解力育成、SAPIX小学部が教育プラットフォーム導入

株式会社Yondemy(東京都渋谷区)が運営するAI活用型読書教育プラットフォーム「ヨンデミー」が、中学受験大手のSAPIX小学部に2026年5月18日から導入されることになりました。全51校・1~6年生の全生徒(希望制)を対象に、家庭学習の一環として提供されます。

AI選書と思考力育成で全教科成績向上を実現

「ヨンデミー」は、機械学習(AI)を活用した個別最適化選書機能と、AIキャラクターとのインタラクティブなミニレッスンを組み合わせた教育プラットフォームです。スマートフォンまたはタブレットアプリとして提供されます。

プラットフォームの主要機能は以下の通りです:

  • AI選書機能:ユーザーの「読む力」レベルと個人的な読書嗜好を分析し、最適な書籍をレコメンデーション

  • ミニレッスン:1日3分のチャット形式で読書方法や感想作成スキルを段階的に習得

  • 感想アウトプット:各書籍読了後に感想を記録し、その内容がAIの選書精度向上に反映

特に注目される点は、感想提出プロセスにおける認知的効果です。読み終えた内容を言語化することで、要点把握能力と論理的思考力が自然に育成されます。

実証データ:読解力向上による他教科への波及効果

Yondemy社による先行導入塾での検証結果から、顕著な学習成果が報告されています。

全教科学力への影響:「ヨンデミー」利用者は国語にとどまらず、算数・理科・社会の偏差値も同時に向上することが確認されました。これは、基礎学力である読解力が向上することで、各教科における問題文理解が深化し、「考えて解く」段階へスムーズに到達できるようになることが背景にあります。

読書習慣定着による学習効果の加速:週5日以上の読書習慣を既に有する生徒層においても、「ヨンデミー」を導入した生徒の成績伸長速度は非導入生の約3倍に加速し、偏差値は約10ポイント上昇。AI選書による「読む力と好みに合致した書籍」との出会いが、単なる読書量増加ではなく、読書の質的向上をもたらしていることが示唆されます。

SAPIX小学部との連携の狙い

SAPIX小学部事業本部長の溝端宏光氏は、導入背景について「読書の重要性は広く認識されているものの、実際には『子どもがやりたがらない』『長続きしない』という保護者からの悩みが多い」と指摘。「ヨンデミーは読書の心理的ハードルを低減し、成長実感できる設計になっている」と評価しています。

Yondemy代表取締役の笹沼颯太氏は、導入意義を「難関校入試問題を解き明かす思考力は、その土台となる読む力があってこそ発揮される。AIを活用した選書で子どもたちが自発的に本の世界に没入する環境を提供することが、一生モノの資産となる読解力育成につながる」とコメントしています。

業界への影響と今後の展開

本導入は、教育×AI活用が単なる学習管理ツールではなく、認知能力開発の実効的な手段として機能する可能性を示唆するものです。特に、生徒の「好み」と「成長段階」に基づいた動的な個別最適化が、従来型の一律カリキュラムでは実現困難な学習効果を生み出していることが、業界内で注目されると見られます。

SAPIX小学部の全51校導入は、同社の教育プラットフォームとしての信頼性を大きく強化し、他の学習塾や教育機関への採用拡大への足がかりとなる可能性があります。

引用元:プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES